イギリス西部にあるBath(バース)は、お風呂発祥の地として紀元前から繁栄しました。イギリス国内旅行でロンドンの次に人気と言われているバースでぜひ行っていただきたいのが「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」です。
この記事では、「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」の見どころや料金、お役立ち情報もあわせてたっぷりお届けします!
- Bath(バース)とは世界遺産の街
- The Roman Baths(ローマ浴場博物館)ってどんなところ?
- お洒落な写真を撮る2ヶ所のフォトポイント
- ミュージアムショップでお土産を買おう
- チケット料金はいくら?
- 基本情報
- バースへのアクセス
- まとめ
Bath(バース)とは世界遺産の街
Bath(バース)は、イギリス西部に140kmに位置する街全体が世界遺産の街です。
ローマ時代には、ローマ式の大浴場や神殿が建築された温泉保有地です。しかし、ローマ軍が撤退すると一時的に荒廃してしまいました。
18世紀に再開発が進み、お風呂が上流階級の社交場として絶大な人気を誇りました。蜂蜜色のバース・ストーンで作られた建物が街並みの統一感を出していて美しい街です。
当時のジョージ王朝様式の建物が多く残っており、1987年に「City of Bath(バース市街)」として、ユネスコ世界遺産に登録されました。
The Roman Baths(ローマ浴場博物館)ってどんなところ?
「The Roman Bath(ローマ浴場博物館)」は街の中心にあり、かつて地下から湧き出た温泉を利用した公衆浴場跡です。ローマ式の大浴場「ローマン・バス」として、人々に親しまれ、バース市街が1987年に世界遺産に登録された際にも注目された浴場跡です。
約2000年の間に大浴場の大部分が土に埋まってしましました。現在は、浴場博物館として使われているので実際に温泉に入ることはできませんが、今でも温泉が湧き出ているのを見ることが出来ます。
また、博物館としてこのバースの歴史や公衆浴場として使われていた時の様子が展示されています。面白いのが、遺跡の上に今の博物館を建てて保存しています。建物の中にいながら公衆浴場の遺跡を見ることが出来ます。
チケット売り場はヴィクトリア朝のホール
ローマ浴場博物館に来たら最初にチケットを買いましょう。チケットの種類についてはこちら
「Victorian reception hall」のドーム上の天井は美しい装飾がされています。
音声ガイドがチケット代に含まれているので、チケットを購入したら受け取りましょう。日本語ガイドを選べるので英語が苦手な方も安心です。
また、10時より1時間毎に無料のガイドツアーもあります。私は、自分でゆっくり回りたかったので利用しませんでしたが、ガイドさんから直接話が聞けるのは良いですね。しかも無料ってすごい。
Terrace(テラス)
Terrace(テラス)には、カエサルなど歴代のローマ皇帝の像が置かれています。「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」を一望できる素敵な場所です。
考古学者によって「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」が発見された後、ヴィクトリア朝の像が19世紀後半に建てられました。
また、「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」の隣にある「Bath Abbey(バース寺院)」を近くから見ることが出来ます。地上からでは見ることが出来ない場所も見えるので、合わせてチェックしてくださいね。
かつて地下から湧き出た温泉を利用していたため、1階(2階)のチケット売り場から入場し、地下(1階)に降りていくようにルートが組まれています。自分が1階にいると思っていると、外からは2階にいるように見えるので不思議な感じになります。
これは、「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」が廃墟となった後、その後何世紀にもわたって他の建物がその上に建てられたためです。そのため、現在の「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」の多くは、実はバースの街並みや建物の地下4メートルにあるんです。結構下にあるんですね。
MEET THE ROMANS (ミート・ザ・ローマ)
最初の展示がこの「MEET THE ROMANS」です。「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」を中心に発展した町「Aquae Sulis(アクア・スリス)」に住んでいた古代ローマ人の生活を紹介する展示です。お風呂や神殿などのジオラマがありました。
さらに、その時代で使われていたコインの展示もありました。より詳しい情報はこちらをご覧ください。
Temple Pediment (神殿のペディメント)
次にあったのは、「Temple Pediment (神殿のペディメント)」です。ペディメントとは、西洋建築用語で屋根に囲まれた三角の部分のことです。古代ギリシャやローマ建築で使われました。このペディメントは4本の柱によって支えられていました。
西洋建築ってしれば知るほど面白い。また勉強したいな。
古代ローマ人は、現地の温泉の神Sulis Minerva(スイス・ミネルバ)に祈りを捧げるためにTemple(神殿)に来ました。
このペディメントはいくつかのパーツが無くなっていますが、本当はどのような姿だったのかというアニメーションを見ることが出来ます。
This was the front of the Temple of Sulis Minerva and was supported by four massive columns. It looked down on visitors in the Temple Courtyard from a height 15meters. Its powerful imagery dominated the scene.
THE TEMPLE PEDIMENT
People of Aqua Sulis
次の展示は「People of Aqua Sulis(アクア・スリス)」です。ガラスの床の下にある石のお墓やタツノオトシゴの絵が描かれたモザイクの床がありました。このような海の生き物をモチーフとしたモザイクの床は、当時人気があったようです。
日本で言う、銭湯にある富士山の絵みたいですね。
Temple Courtyard (神殿の中庭)
このTemple Courtyard (神殿の中庭)の遺跡を間近で見ることが出来ます。まだ温泉が湧き出ているため、階を下るごとに硫黄の匂いがしてきます。
元々はどんな様子だったのか、デジタルアニメーションで見ることができるので、イメージしやすいです。
どんどん歩いていくとSulis Minerva(スリス・ミネルバ)のブロンズ像があります。ローマ時代のイギリスで最も有名な女神様です。頭だけのブロンズ像ですが、かつては全身であったそうです。
Sacred Spring(神聖なる春)
神殿の中庭にあるのがこの「Sacred Spring(神聖なる春)」と言う名前の場所です。なんとここは、「The Roman Baths (ローマ浴場博物館)」の温泉源なんです!1000年も117万リットルの温泉が湧き出ています。現在の温度は約46度で、約43種類ものミネラルを含んでいるそうです。(もうこのまま入りたい笑)
中世にローマ時代のものは破壊され、代わりに20世紀まで続いた新しいKings Bath(キングス・バス)が建設されました。元々Kings Bath(キングス・バス)は、オレンジの色が染み込んでいるところまで温泉があったようです。
THE SACRED SPRING OVERFLOW
「THE SACRED SPRING OVERFLOW」では、「Sacred Spring(神聖なる春)」に入りきらない温泉を排水路に流し、バースの街を流れる「Rivor Avon(エイヴォン川)」へと流していました。その排水路を見ることが出来ます。2000年も前に排水設備が整っているのなんてすごいことですね。
East Baths(東のお風呂)
さらに進むと、女性用の「East Baths(東のお風呂)」があります。写真付きでどんな風に使われていたのかを見ることが出来ます。
ごめんなさい。写真ないです。
CHANGING ROOM (APODYTERIUM)着替えの部屋
APODYTERIUMと言うのは、服を着替える部屋のことです。ここでも遺跡と一緒にアニメーションで説明していたので分かりやすかったです。
HOT ROOM (CALDARIUM) ホットルーム
ここは、今でいうサウナのようなお部屋です。このCaldariumと言われた部屋では、マッサージやスカルプ、爪のお手入れ、お菓子を食べたりしていたそうです。お風呂でありながらスパ施設だったんですね。
そういえば、Netflixオリジナルドラマの「エミリーパリへ行く」シーズン2でこんな感じのシーンありました。
ドラマの中で見たあの場所は、「Hammam Les Cent Ciels」と言って、サウナ、ハマム、スイミングプール、休憩室、睡眠室、トリートメント専用の場所がある施設のようです。
Great Bath (グレイト・バス)
ローマン・バースと言えばここ!なのが、Great Bath (グレイト・バス)と言われる場所です。かつては大浴場で、20メートルもの吹き抜けに囲まれた部屋の一室だったそうです。また、水面がグリーンなのは太陽の光で藻が繁殖してこの色になったそうです。室内で見た温泉の方が透明度が高かったです。もうここの場所で入ることが出来ないので、これはこれで綺麗だなと思います。(掃除が大変そうですが)
West Baths (西のお風呂)
東のお風呂を見たので、次は西のお風呂です。東は女性用だったので、西は男性用です。「HYPOCAUST OF HEATED ROOM」があり、東のサウナのような場所よりも大きいです。
Spa Water Fountain ー最後に温泉を飲んでみよう
博物館の最後には、飲める温泉が無料で用意されています。紙のコップに入れて飲んでみましょう!結構癖があるので、苦手な方もいるかもしれません。右隣にはベンチもあります。
温泉は体に良い!と思ってコップ一杯飲み切りました!温泉なのでもちろん暖かい。
この温泉水は4000年前から湧き出ています。
さらに、ローマン・バースでは、ハドリハヌス皇帝も楽しんだという歴史があります。
お洒落な写真を撮る2ヶ所のフォトポイント
ローマン・バースに来たら、お風呂やローマ時代の歴史を知るのも楽しいけれど写真を撮るのもやめられない!ということで、お洒落な写真が撮れる2ヶ所のフォトポイントをまとめました。
Terrace (テラス)
この写真を撮れるのは実は、入場してすぐなんです。皇帝の像がGraet Bathを囲っているのを入れながら、後ろに立つバース寺院も一緒にカメラに収めましょう!写真の左側にあるのがバース寺院です。
Great Bath (グレート・バス)
この写真を撮るには、観光客が少ない午前中、オープンを狙うといいです。入り口から進み、1階から地下を見下ろせる場所に行き、そこを通り過ぎ地下に行くとこの場所に行けます。
鳩がこの温泉を飲んでいる風景が微笑ましいです。また、私の時間帯にはいませんでしたがローマ時代の衣装を着た方もいるみたいです。一緒に写真を撮りたいですね。
ミュージアムショップでお土産を買おう
オーディオガイドを返却し、博物館の出口を出るとすぐに「ROMAN BATHS SHOP」ミュージアムショップがあります。雑貨のほかにビスケットやチョコレートが買えます。
私は荷物にならないようにピンバッジ(£2.99)とワッペン(£3.99)を買いました。
アフタヌーンティーも楽しめる
「The Pump Room Restaurant」では、本場のアフタヌーンティーを楽しめます。
ネオ・クラッシック様式の美しいレストランは、2世紀以上にわたりバースの社交の場として利用されました。Jane Austen(ジェーン・オースティン)やCharles Dickens(チャールズ・ディケンズ)をはじめとする多くの著名人が訪れました。
予約はこちらから。アフタヌーンティーは、1人£35.00からです。
チケット料金はいくら?
チケットは平日と休日で値段が変わります。また、家族割や学生割りがあるので活用したいですね。
チケットタイプ | 週末 | 平日 |
大人(19歳以上) | £20.00 | £17.50 |
学生 | £19.00 | £16.50 |
シニア(65歳以上) | £19.00 | £16.50 |
子ども(6-18歳) | £12.50 | £10.00 |
家族 大人2名+子ども2-4人 | £52.00 | £44.00 |
家族 大人2名+子ども1人 | £47.00 | £39.00 |
家族 大人1名+子ども2-4人 | £37.00 | £30.00 |
基本情報
住所 | Abbey Churchyard, Bath BA1 1LZ イギリス |
定休日 | ー |
営業時間 | 9:00-17:00 |
料金 | 大人£18.00〜(週末£20.50) 学生、シニア割などチケットの種類が7種類もあります |
公式HP | https://www.romanbaths.co.uk/ |
トイレの場所は2ヶ所
ローマン・バースは、トイレが2ヶ所あります。1つ目は、チケットを買う前のホールにあります。もう一つは、最後にあるのでチケットを買う前に行っておくのがベストです。じっくり見てまわりたい方は、展示物がたくさんあるので時間がかかります。また、赤ちゃんのおむつを変える台は女性男性用トイレそれぞれにあります。
バースへのアクセス
Bath(バース)へは、ロンドンから日帰りで鉄道かバスで行くことができます。ロンドンとバースの間には、オクスフォードもあります。オクスフォードも回りたい方は、こちらをチェック
鉄道
Paddington駅からBath Spa駅まで約1時間30分。
バス
Victoria Coach Station から2時間40分〜4時間。Bath Spa駅からは徒歩でローマン・バースなどへ行くことができます。
まとめ
お風呂発祥の地バースに来たらぜひ行きたい「The Roman Baths(ローマ浴場博物館)」について解説しました。ローマ時代の遺跡を見ながら、温泉の硫黄を感じながら楽しく歴史を学べます。プロジェクターを使用したり、アニメーションで分かりやすく解説しているので、ローマ時代の様子をイメージしやすいです。英語が苦手な方や家族でも楽しめる博物館です。
ロンドンから日帰りで来れる世界遺産の「バース」で、ローマ時代にタイムスリップしてみませんか?
コメント